新型コロナウイルス感染症の感染者が日本でも再び増え、経済への悪影響も日増しに広がっています。
様々な業種において業績が悪化する中で、特に観光や旅客業の決算が極めて悪化していることが連日報道されています。
数日前に、ANAとJALの第一四半期の決算もそれぞれ1000億円を超す大幅な赤字になることが報じられていましたが、JALには私も深い思い入れがあります。思い出話のような記事になりますが、お付き合いを頂けますと幸いです。
私は父親がスペイン人、母親が日本人ということで、幼いころから日本とスペインの間を行き来する機会が何回かありました。当時は飛行機のコクピットに子供を招待してくれたこともあり、飛行機やパイロットという職業に憧れを抱き、子供の時の将来の夢は「パイロット」でした。
大学生の頃には政治家になりたいという意思が固まっていたこともあり、半ば記念受験のような形でJALのパイロット職に応募して、面接を受けさせて頂いたこともあります(一次試験で落ちました笑)。
しかし、社会人になって、思わぬ形でJALさんとお付き合いさせて頂く機会が出来ました。私は新卒で大和証券にてM&Aアドバイザリー業務を担当することになるのですが、ちょうどそのころにJALが経営破綻し、民主党政権の前原国土交通大臣の陣頭指揮で、JALの経営再建が始まります。私も一兵卒で微力ながら、JAL再生案件に何件か関わらせて頂きました。大変な案件でしたが、毎週のように当時天王洲にあったJALの本社や、羽田空港の新整備場のオフィスに訪問させて頂くことは、密かな楽しみでした。会議の室から見える無数のJALの優雅な旅客機群が、寝不足の私の目を覚ましてくれました。
空港の出発ロビーに満ちるワクワクとする雰囲気、颯爽と行きかうCAさんたちやパイロットの方々の姿。そしてそれを裏で支える多くの社員の皆様。私たちの夢や希望を乗せて飛ぶ航空業界に少しでも関わることができた経験は、私の貴重な財産となっています。
おそらく、新型コロナウイルスとの闘いはワクチンが開発され、広くワクチン接種が行きわたるまで続くことになります。しかし、ワクチン接種が進み、集団免疫を人類が獲得することで、必ず近い将来気軽に海外に飛んだり旅行したりできる時代が戻ってきます。
今は政治がしっかりと予防策や経済対策を行い、危機に立ち向かっていかなければなりません。どうか皆様におかれましても、日々の予防策を再度徹底をして頂き、そしてこの苦難を共に乗り越えていければと思います。
引き続き、何卒宜しくお願い致します。