本日衆議院安全保障委員会で行った、自衛隊高機動車の海外流出に関する質問を読売新聞が取り上げてくれています。
日本の防衛力の強化のためにも、防衛装備の海外移転は重要です。だからこそ、好ましくない主体、特に他国への侵略や民間人への攻撃を行うような主体に日本製の防衛装備が渡らないことが大切です。適切な防衛装備の移転の在り方の実現のためにも、本件の実態調査と再発防止が必要です。
また、具体的に指摘させて頂いたのが、省庁横断での対策の必要性です。
自衛隊専用の高機動車は、国内で民間所有の車として登録することは出来ないはずなのに、海外に流出した後逆輸入された車両が各地の運輸局で登録できてしまっていたことが明らかになったり、また輸出業者の証言によれば、税関にほぼ原形のままの高機動車が詰め込まれたコンテナ内の写真を見せても輸出を差し止められることが無かったりしたこと等が明らかになっています。
本日の委員会でも国交省と財務省の担当者から回答があったとおり、運輸局にしても、税関にしても、所定の書類が適正にそろっていれば、登録を拒否したり輸出を差し止めたりすることは出来ない、というのが現行の運用上の限界ですので、疑わしい事案があった際には、税関や運輸局などから防衛省に照会をし、不適切な輸出や車両登録が未然に防げるようにする体制構築が求められます。
「年内にも調査結果と再発防止策を公表との」防衛大臣が答弁されましたので、その際には内容を精査させて頂き、適切な防衛装備の管理体制が実現できるよう、引き続き取り組んで参ります。