メガソーラーと呼ばれる大規模な太陽光発電の設置が全国各地で進んでいます。
大規模ソーラー発電の設置は、地球温暖化対策やエネルギー自給率の向上のために行われており、実施している企業は、固定価格買取制度(FIT)で一定の利益が保証される仕組みになっています。
一方で、太陽光パネルの設置のために木を切り倒すことで、山が本来持っている保水能力失い、土砂災害などのリスクが高まります。
地球温暖化対策・脱炭素化の名のもとに、山の元来持つ環境を破壊し、土砂災害のリスクを人間の手で作り出しているという矛盾した状況があります。
私の地元、滋賀県でも、反対運動や不安の声が上がっている地域は一か所ではありません。
大津市国分地域での意見交換会を開催
意見交換会では、多くのご意見や不安の声をお伺いしました。
・設置する場所のネガティブゾーニング※1はできないのか
※1 ネガティブゾーニング:太陽光や風力といった再エネ発電所を積極的に整備するため、市町村が設定する「促進区域」から、土砂崩れなど災害の危険性が高いエリアを除外する「ネガティブゾーニング」の基準を設定すること。
・施工業者からの説明が十分でなく、不安が募っている
・森を破壊して謳う太陽光発電を置くことは矛盾しているのではないか
・十分な説明もないまま、家などの財産と命が危険にさらされていると感じる
・雨が降って、土砂災害が起きるのではないかと思い、安心できない
意見交換会を通じ、納得できる説明のないまま、生活されている地域にメガソーラーが設置され、生命や財産が脅かされると感じることの理不尽さを改めて痛感しました。
開発を進めている企業も、利益を得るために法律の範囲内で事業を進めており、それ自体は一概に間違ったこととはいえません。
しかし、殊、安全性に関するものは、危険な例や事故が生み出されないことが最優先です。
我々国会議員が法律・ルールを作り、危険な事例がなくなるよう、働きかけていかなくてはいけません。
政府は、2030年までに太陽光発電による発電量を倍増させるという目標を掲げています。
2022年3月8日の環境委員会では、具体的にどのような場所に設置して発電量を倍増させる目算なのかお伺いしましたが、明確な回答は得られませんでしたので、試算を進めていただくように要請しています。
休耕地や公共施設の屋上、あるいは中央分離帯等に太陽光パネルを設置して得られる発電量で倍増が可能なのであれば、わざわざ山を切り開きパネルを設置する必要は全くもってありません。
今後も、環境委員会所属の議員として、太陽光パネルの立地規制に向けて取り組んで参ります。